アイディアを得たとき:スタートアップの壁<1>



アイディアを得たとき

はしがき


本記事では「スタートアップの壁とは」を「アイディアを得たとき誰になら安全に意見を聞くことができるか」という私の(戸惑いの)経験を例に説明します。

スタートアップの世界は閃いたときに「思いついた!」と誰彼構わず話して良いわけではない世界です。
このブログは、数年間をかけて取り組めているスタートアッププロジェクトの経験から記載しています。 特に2021年4月から約半年の間、ひらめきを得てから特許が通過するまでのプロセスは、戸惑いと学びの連続でした。
帰結としては、私は指導を受けながら自力で特許を書き上げることに挑戦することになります。
プロダクト系創業のプロセスを調べると「他人に話してはいけない」といった知財の基本ルールが浮上し、まずそれを守る必要はあります。
しかし友人知人に「どうかな?」と聞きたい気持ちも着想段階だからこそ大きく存在し、それは実際のニーズ調査として有効な手段です。この板挟みになった状態ではネットや本から得た知識を頼りに進むしかありません。
このときの私にとって最初にやるべきこと「誰になら安全に意見を聞くことができるか」把握することでした。この壁=戸惑いに対して私がどう行動したかを、ブログのコンセプト説明を兼ねてこの記事にしています。

スタートアップの壁とは

「誰に意見を聞くことが安全か」を形にする過程を例に取り上げます。発想した選択肢はいくつかありました。
しかし、発想した選択肢の中には最適な成果をもたらす選択肢とそうでない選択肢 が混在しています。
最終的な成果を得るために、時間と集中力という有限のリソースを消費して、最適な選択肢を厳選していくことになります。 たとえば、今回の私の目的は「誰になら安全に意見を聞くことができるか」でした。発想した選択肢は、NDA(秘密保持契約)を結んで友人知人起業に聞いてもらうこと、弁理士さんに相談すること、発明家コミュニティに参加して意見を得ることなどです。
結果に辿り着くまでに必要なリソースを記載します。
①下地の作成
 例 NDAは概要を理解し作成することに時間は必要。弁理士さんの中からの選定するにも対象者は多い。
②行動順序の作成
 例 複数の選択肢を並行してスケジュール作成の順番を整えていく。
③実行と情報の獲得
 例 メールしたり電話したりお会いしたりする。
④比較と選択
 例 各メリットデメリットなどの情報の均一化と選択。
このようにして、発想した選択肢からアタリをもたらすと思われる選択肢は絞り込まれます。
①〜④を通しで行った場合、たとえば5人の弁理士さんとアポイントしつつNDAを自己作成して友人知人に聞く場合は、1ヶ月程度かかるのは普通のことだと言えるでしょう。しかし、このリソースの使い方はスタートアップに適したものではありません。

したがって①の選択肢をさらに増やす必要があるのか、②③を吟味するのかなど対応が必要です。こういった選択肢が増えるほど、判断の回数は増え結果を得るまでにはリソースは多く消費されます。

また④で選んだ選択肢が「成果をもたらさない限り」は先に進むことはできません。最適な成果を得られる選択肢を選び出すまで①〜④は繰り返すこととなり、リソースの消費は続いてしまいます。

私はこのような暗中模索の中でリソースが消費されていく状態を「スタートアップの壁」に阻まれていると定義しています。


Tips> 歴戦の社長さんは即断即決ができる決断力が高いイメージがあります。このユニークなイメージのお話します。彼らは有限のリソースの中から往々にして正解を引けないことを体験として知っています。そのため間違え慣れおり、小さいミスにクヨクヨしません。「早くて強い決断」というスキルは、スタートアップにはない歴戦の社長さんならではのイメージではないでしょうか。この決断力は「スタートアップの壁」と正面から向き合っていくことで筋トレのように鍛えられ、後天的技能として身に付いていくのかもしれません。

このブログの目的

私は先の例に挙げた手段を調べるだけ調べて、選択しませんでした。
このブログは壁にぶつかったとき選択しなかった手段も取り上げたいと思います。

今回のケースであれば以下のようになります。
・NDAを作成しなかった理由(友人知人や企業向け)
 作成する準備に多大な時間がかかるため  友人にサインを求め、仮に違反があったとして追及できるのか不明なため
 対企業の場合は当然プロの弁護士がついており、素人のNDAではアラを見つけられて突破される(本当にいいものであれば尚更)
・弁理士に相談しなかった理由
 ほとんど初回相談は無料。しかしアイディアの価値がわからない状態で、依頼以降50万〜100万の投資が前提の相談は、費用対効果が見合わない。

こういった「何故その選択しなかったのか」をブログに綴っておくことで、未来的に同じの道を辿る人が同様の「壁」に向き合ったとき、消費するリソースの削減につながればと思っています。


なぜアイディアは話してはならないのか

ちなみに「他人に話してはいけない」といった知財の基本ルールは絶対そうした方がいいだと私は考えています。
その理由は複数ありますが、一つに日本の特許制度が先願主義を採用しているから挙げます。つまり、最初に特許を出願した人が権利を持つというルールです。安易に「書ける」人や「書いてもらう方法」を知っている人に話してしまうと、アイデアを先に出願されるリスクがあります。
仮に誰かに出願されてしまうと、水面下で審査は進み、少なくとも数ヶ月の間あなたは知る由もありません。その間に取り組んだことが水の泡になることも想定できます。

抜け道のようなものもありますが、そういう方法を知ってから他人と共有しても遅くないでしょう。


壁は見えないことがある

スタートアップの目標達成までの方法は無限にあります。その中でプレーヤーが思いつくことができる手段は有限で、さらに実行できる選択肢は限られます。今回のケースの目標達成は、NDAを作成・弁護士事務所への相談などの「誰になら安全に意見を聞くことができるか」の目星をつけることが壁のクリア条件です。 しかし、その際までにアイディアを相手にどう理解してもらうか考ておく必要性があります。そうなると頭の中のアイディアをどう具体化するかということを検討しておかないといけません。
どうやればいいんでしょうか?近くに新しい見えない壁がありました
このように壁は前倒しにリソースを使う壁を産むことがあり、これが壁が不可視な理由です。スタートアップあるあるだと思います。

Tips>この壁の管理はいずれ相当な量になってくるので書き出すしかありません、iphoneであればデフォルトのメモのような、PCとスマホをクラウドで繋いでくれるようなアプリの使用をお勧めしています。(私はevernoteです。


この記事のまとめ

この記事では、ひらめきが降りてきてから誰に相談するのかの選択を例にとり「スタートアップの壁」の存在について説明しました。
起業や新規事業の立ち上げには様々な「スタートアップの壁」があります。私の創業はプロダクト系ですが、他の業種とも一定の共通点があるものだと思われます。そしてこの記事には「何故その選択しなかったのか」を綴っておくことで、未来的に同じ道を辿る人が同様の壁に向き合ったとき、リソースの削減に繋がることを願っています。



この記事はスタートアップが書いています

 

 


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この記事はTsutsui合同会社が独自に編集したものであり、なるべく最新かつ正確な情報にできるよう勤めていますが、その正しさについて保証するものではありません。 内容に誤りがある場合はお手数ですがsupport@tsutsuiglass.comまでご連絡ください。

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